Fast Fashionはワシントン州を拠点に、Matt StormとBrian Strumkeによってコロナ禍の2020年に設立されました。
Matt Stormはワシントンでワイルドエールやファームハウスに特化し、厳選されたビールリストで絶大な支持を受けるレストラン『The Masonry』を経営し、ファームハウスエールに特化したビールフェス『Seattle Farmhouse Festival』の主催者でもあります。一方、Brian Strumkeはファームハウスエールや様々な実験的なビールの数々に定評のある『Stillwater Artisanal Ales』の創始者兼マスターブルワーとして知られています。二人の出会いは2018年にBrian Strumkeが自身の拠点をNYからワシントンに移したことに始まります。
ファームハウスエールの愛好家である二人はすぐに意気投合しました。コロナ禍が拡大し多くのビアバーの衰退を感じとった二人は新しいビジネスモデルを模索し、2020年遂に協同をプロジェクト”Fast Fashion”を立ち上げます。意外な事にも、ともにファームハウスエールの愛好家であった二人が”Fash Fashion”でリリースしているのは、ヘイジースタイルのビールです。彼らはともにオールドスクールなスタイルを好みますが、コロナ禍の”今を生き残る”には”今 人々をワクワクさせる”ビールを造る必要がありました。そして彼らは自分たちのプロジェクトを、新作が次々とリリースされ、瞬く間に消費されていく現代のクラフトビールを皮肉り"Fast Fashion"と名付けました。
彼らの造るビールの特徴は、ホップの名産地ワシントン州らしくホップに焦点が当てられ、拠点である西海岸のオールドスクールなIPAへのリスペクトが含まれています。ヘイジーらしいアロマやフレーバーと苦みの程よいバランスを意識し考えられた味わいとなっています。
シアトルというIPAにおいてはオールドスクールな地域で、ともにファームハウスエールをベースとする二人が仕掛ける異色なホップフォワードなブルワリー”Fast Fashion”は、西海岸に旋風を巻き起こし、今後も要注目のブルワリーです。