(画像引用:https://sonnenhill.com/pages/about)
カレドンというカナダ、オンタリオ州トロントの郊外に位置し、広大な農園の土地の中に醸造施設をもつSonnen Hill BrewingはCalun Hill氏によって2017年創業され、2018年に醸造を開始したファームハウスブルワリー。
シンプルかつ高品質でドリンカビリティーに長けたスタイルを得意とし、馬小屋をリノベーションした醸造施設ではホッピーなペールエール、セゾンやラガーなど比較的低アルコールのものからワイルドエールやワインハイブリッドまで幅広く醸造。どれもほぼ地元で獲れた原料を使用しレシピもシンプルにまとめている。実際ブルワリー敷地内に果樹園、菜園そして養蜂場も保有しており、それらで採取された原料をビールに使用するまさに生粋のファームハウスブルワリーといえるだろう。
創業者であるCalun Hill氏の母方の祖先は1822年~1982年と160年もの間ババリア地方でBarurei Zur Sonnenというブルワリーを営んでおり、父親はベルギービールを好むという環境で育った彼は当然ビール醸造を志す。スコットランドのヘリオット・ワット大学で醸造科学を専攻したのち、ロンドンでPartizan Brewing、Brew By NumbersそしてマンチェスターのCloudwater Brew Co.とイギリスの人気ブルワリーを渡り歩き醸造に従事。地元カナダに帰国後、その時代の仲間に200本もの果樹園の木を植えるのを手伝ってもらったとか。
こうしたバックグラウンドからHill氏が現在のSonnen Hillで行っている現代的なアプローチをもってクラシカルなものを醸造するのは必然と言えよう。シンプルでクリーンかつドリンカビリティーに長けた味わいから浮かび上がるSonnen Hillのビールや地産地消に対するこだわりを是非体感して欲しい。
>関連ページ:【カナダ・トロント滞在記 2022.10.22】Sonnen Hill