翌日はそういえばオールバニーだから近いはずだなと思い出し、ググるとモーテルから車で10分だったので今一番ハイプなIPAを作るブルワリーであるFidensへ。今はタップルーム営業は行なっておらず、樽をバーに卸すほか週末にブルワリーで缶の販売のみを行なっているようで、昼前から人々が買いに来ておりました。醸造設備は小さくしばらくはこのまま品薄が続きそうな感じですね。お土産をちょろっと購入したあとはNYCに移動して車を返して一泊。続いてLAに移動して二泊しましたが定点観測的な要素が強かったのでそちらは省略で。
しかし今回の旅は今までと違った視点を得ることができました。これまでは主に、クラフトビールの最先端を走るアメリカの、いわゆるクラフトビールのデスティネーションと呼ばれるようなところに目を向けることが多かったし、実際に訪れるのもそういったところが中心でした。しかし今回はカナダがメインで、アメリカもNY州の郊外という旅。カナダ、オンタリオ州はもちろん取引先のブルワリー訪問といった商売上の目的があったのですがそれだけではありません。
オンタリオ州のブルワリーを扱い始め、またコロナ禍でクラフトビールの楽しみ方が少し変わったことをきっかけにクラフトビールの消費のあり方や今後のあり方を以前よりも考えるようになりました。カナダに行ったら何かヒントが得られるかもしれない。そんな予感がありました。その予感を抱いて行った今回の旅ですが、甲斐はあったと思います。アメリカはビール醸造やビールビジネスの最先端ではあるがビール文化という意味ではどうか。今後日本のビール文化はどうなるのか、その中で自分たちはどっちの方に向かっていくのか、そんな考察を深め、巡らせるきっかけとなったのでした。