火曜日にハミルトンのCollective Artsに行くことになっていたので月曜に前ノリをということで今日は移動日です。その前に、Budvarとのコラボレーションの仕込みもあるしLucやみんなに別れの挨拶をしにGodspeedへ。朝の4時から仕込みの準備でブルワリーに来ていたというLucはお疲れ顔でBudvar御一行と話していて、仕込みは森君が一人で行っています。
彼らや鳴岡さんたちに挨拶をし、Collective Artsのトロントのブルーパブに寄ってからハミルトンに向かうんだとLucに伝えると、「あそこのヘッドブルワーのJeffは友達だから電話するよ」と。しかし残念ながら彼はオフでした。気を取り直してバスで向かいます。場所はBellwoodsブルーパブから割と近い、やはり街の西側。
Collective Artsといえばもはやオンタリオ州を超えてカナダを代表するブルワリーと言ってもいいでしょう。作るビールはIPAとサワーを中心に、トレンドも程よく取り入れつつも味が濃すぎずややドリンカブル。ソリッドな定番ラインナップがありつつ定期的にリリースされる限定品でその時々の新しい要素を入れてきます。インポーターの僕たちが小さいので存在感が分かりにくいかもしれませんが、間違いなくカナダ代表です。ヨーロッパのビアフェスにもよく招かれているし、世界の最前線のトップブルワリーとのコラボレーションも盛ん。同業のインポーターからも「〇〇のイベントで会ってそのあと一緒に飲みに行った」とかちょくちょく話を聞きます。6月にNYCに行った時もBrooklynはWilliamsburgのWhole Foodsや高級グローサリーストア、ボトルショップなどで彼らの缶がGrimmやFinback、Other Halfなんかのローカルのブルワリーと並べて陳列されるのをよく目にしました。
(写真は22年6月NYCで陳列されていた様子)
Bellwoodsのところでも書きましたがアメリカってトラディショナルなヨーロッパ物を除いてインポートの需要が低いせいか、インポートのモダンクラフトブルワリーの商品をあまり見かけません。NYCで見るのはMikkeller, Omnipollo, To Ol, Evil Twin, Pohjala, De La Senne, Dieu Du Ciel, Collective Arts, Bellwoodsくらい?BellwoodsやCollective ArtsはLAでは見ないしエリアによると思いますが。Brew Dogはオハイオで現地生産しているので中西部では見るのでしょうがいずれにせよインポートとは違うし。まあとにかく激戦区のNYCでも戦えている数少ない米国外のモダンクラフトブルワリーであり、国際的な知名度も抜群なのです。
そんな彼らはトロント近郊のハミルトンという、鉄鋼業で知られる人口57万人の街に本拠を構えておりますが、2年前にトロントのダウンタウンに小さなブルーパブをオープンさせたのでした。Instagramでチェックする限りここオリジナルのスモールバッチも色々リリースしているし面白そうだなと。で、到着すると外からもわかるカラフルな壁画が描かれた可愛らしい建物が。
まだ午前中ですがすでに外のパティオで飲んでいる人がいます。中に入ると壁には大きな絵がいくつか飾ってあり、カフェっぽい明るく洒落た内装です。タップは20くらい?そして小さなブルーハウスがあります。早速タップリストをみるとほとんどがここで作られたオリジナル!見たことのないビールばかりです。
お得意のIPAやサワーももちろんありますが、Czech Lager2種にDortmunder、Traditional Hefeweizen, Belgian Saison, British Bitter on Nitroやら本体の方からはリリースされなそうなスタイルばかりで思わず「おおっ!」となりました。ほかにもアルコール度数2.9%のMicro Pale Aleなんかもあってとてもいい感じ。「ワシ、インポーターなんやで?これからハミルトンに行くんや」とドヤりつつ小さいサイズであれこれ試しますが、どれも旨いし(軽いのを選んだせいかもしれませんが)飲み疲れません。スタッフもみんな感じいいし、いいですよここ!
で、ブルーハウスはあるけれどタンクはどこかな?と思いながら地下のトイレに行くと、ありました。タンクもやっぱり小さいんですけどズラーっと並んでいます。規模的にはBurdockと似たような感じですね。ここで巨漢のJeffがせっせと仕込みをしておるのだなと、まだ会ったことないけど想像を働かせてしまいました。
ちょっとの立ち寄りでしたがすっかり楽しんでしまい、時間が来たので移動。南へ移動し、電車に乗ると一時間程度でハミルトンに到着。Steel Townの異名を取るこの街ですが、街の規模は人口に比べると若干小さい印象を受けました。宿は鉄道の駅から7-8分ですが、歩いている間に床屋やローカルなバーにCollective Artsのサインやサインボードがあるのを確認。カフェみたいなところにもタップハンドルがズラーっと並んでいたり。街中に普通にあるって感じですね。宿にチェックインして近くのMerit Brewingなんかをチェックしようと思いきや、疲れがどっと出て寝落ち。