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【2022.10.25 カナダ・オンタリオ滞在】Burdock Kensington Market
朝イチでハミルトンを出て、トロントへ向かいます。ケンジントンマーケットという、まあその名の通りのマーケットです。 トロントはNYCやLAに比べて人々の主張がそこまで強くないというか、歩きながら大声で何か主張している人や街中や電車、スーパー等で手持ちのスピーカーから大音量で音楽を鳴らしている人もあんまり見かけません。でもケンジントンマーケットはそんな雰囲気のある、なんというか下町感バリバリの活気あるマーケットです。でもちょっと洒落たレストランなんかもでき始めてこれから面白そうです。 そんなケンジントンにある公園の向かいに何やら工事現場があり、どうやらここがBurdockの新ブルワリーのようです。 表で待っていてくれたMattに案内されて中へ。ここはポルトガル系の家族で経営していた食料品のほか衣類や雑貨なども扱う大きめの小売店だったようです。そこの一階フロアをぶち抜いて地下と繋げ、地下からタンクが生えて地上に頭を出しているような形です。で、公園側の入り口のあたりにボトルショップスペースを設け、ここで少し飲めるようにするそう。 地下に降りると普通に工事中なんですが、結構広く大きいです。ブルワリーのスペース的にはGodspeedと同じか少し広いくらいかな?ブルーハウスは4,000L仕込みでファーメンター8基とBBT2基は8,000L、Godspeedよりやや大きくBellwoodsよりは小さい規模です。設備は全てKonig社製でmade in BC。セミオートになってだいぶ効率が上がるっぽいです。しかし今の1,000Lの設備からすると随分と大きなジャンプアップだなと思いましたが、すぐにフル稼働させるとかではなく、しばらくスローペースで回していくみたいですね。 なんせ現在年間200仕込みやっているので、週一回仕込んでも今と同じ量。毎回ダブルバッチをやったとしても倍程度。そう考えると合理的な拡張ですね。高いお金をかけたというお湯と水のブレンダー、これが良いんだと説明してくれたスリット上の排水溝など、随所にこだわりが見られます。小さいながらもラボも備えており、品質向上にも期待が持てますね!というか、あの小さな設備で年間200仕込みもやっていてよくあんなに繊細なビールを作れるなと思っていたんですが。 で、屋上に上がれるというので上がってみると、公園やマーケットが一望できるいい眺め!ここでも飲めるようにしたいんだとか。まあしばらく忙しいんでしょうけど、落ち着いたら日本に来るんやでと約束して私は空港へと向かったのでした。ケンジントンマーケットの街の活気と相俟って、いいスポットになりそうですね!
【2022.10.25 カナダ・オンタリオ滞在】Collective Arts Hamilton
翌朝は午後からCollective Artsで新しく担当になったScottと待ち合わせ。本当はヘッドブルワーのRyanにも会いたかったけれどタイミングが合わず。Scottも予定が詰まっている中での待ち合わせとなりました。 その前に、宿近くのSynonymというカフェで朝食を。ここはクラフトビールやナチュラルワインも置いてあり、洒落た雰囲気です。ビールはBellwoods, Burdock, True Historyなんかが繋がっていました。近所にあったら嬉しいお店ですね!そのあとちょっと時間があるのでハミルトン在住のAlyssaにお勧めされたFairweather Brewingへ。西の方の郊外の何にもないところにポツンとあります。ここでもいくつか小さいサイズで飲みましたが、IPAもコーヒースタウトもDry Hopped Sourも美味しかったですね!そしてこの辺りにもう一件Grain & Gritというブルワリーがあり、そちらにも立ち寄ってビターを一杯。どんなスタイルが得意なのかイマイチ掴めなかったんですが、無難に美味しかったです。 そしていよいよCollective Artsです。市内北部、オンタリオ湖に近い工業地帯にどどーんとあります。建物がすでにデカい!で、中に入ると10席ないくらいの客席付きの小さなギフトショップが。ここでドラフトも飲めるようになっていて、すでに何人か飲んでいます。客席エリアの壁面にはこれまでにリリースされた様々なアートワークの缶・瓶がズラーっと並んでいますがショップ自体は割と簡素な感じ。やっぱりダウンタウンにあるブルワリーとは違いますね。 で、軽く飲みながらScottを待っていると登場。スケジュールが詰まっていてあまり時間がないんだよね、ゴメンと言いながらブルワリー、ビアガーデン、イベントスペース、オフィスと見せてくれました。ブルワリーは流石のデカさ!Bellwoodsの3倍以上あると聞いていましたが、もっとでかいんじゃないかな。ファーメンターは大小17本あって、一番大きいものは30,000Lと。しかしよく見ると極小のファーメンターもあります。カンニングもBellwoodsはマシンでしたがこちらは当然ながらカンニングラインです。 奥に進んでいくとインペリアルスタウトを熟成させる木樽がズラーっと並んであるエリアがありましたが、なにやらパッケージ商品を梱包している最中。なにかなと思っていたらコンスーマー向けの出荷をここでやっていると。規模の大きさに圧倒されていましたが、ここで一気に親近感が。Beer Clubのプログラムも始まったので梱包出荷も忙しくなりそうです。 で、出口のあたりには広テーブルと、外側にも座席が現れました。ここがビアガーデンになっているようです。ギフトショップは小さかったけれどこっちで飲めるようになっていたというわけですね。ビアガーデンでは毎週イベントが行われているようで、今度は営業時間内に来たいなと。で、このビアガーデンのスペースと駐車場も使ってLiquid Art Festivalのような大規模なインターナショナルビアフェスティバルが開催しているんですね。入る時にはわからなかったのですが、建物の反対側には巨大な壁画がいくつか描かれており、ビアガーデンからはよく見えます。いずれも過去のLiquid Art Festivalの時に描かれたんだとか! 次はオフィスに向かいます。その時はあまり人がいませんでしたが数十人は働ける、普通にベンチャー企業のオフィス的な感じです。やっぱりこれくらいの規模になると事務方のスタッフの数も必要になりますね。と、一通り案内してもらったところでScottも時間になってしまい、解散。いやーデカかった!今度はScottやRyanの時間があるときにゆっくり見たいなと。Ryanはトロントのみんなもいい人だよと言っていたし、会ってみたいですね。 Collective Artsのプロダクションブルワリーはとても大きいし、ローカルの枠を超えたリージョナルブルワリーっていうレベルでした。こちらでも限定ビールや実験的なものを作っているこようですがどちらかというとそういった役割はトロントのブルーパブが担っているようです。しかもトラディショナルなヨーロピアンスタイルを色々作っているのが今のトロントというか北米東海岸って感じで面白かったし、こっちはよりローカルに根差した感じでやっているようです。 ブルワリーのセカンドロケーションって言っても基本的には本体のフラッグシップをメインに提供して、その場所で作られたビールはサブっていうパターンが多い気がしますが、このCABのように全然違うビールを作って尚且つセカンドブルワリーで作ったビールをメインに出しているというのは面白いですね。そして、大きくなった本体とうまくバランスを取っているてこんなやり方もあるのかと妙に感心しました。宿の近くまで戻ってFairweatherで勧められたThe Brainというビアバーへ。なかなかいいタップリストでしたが疲れもあって一杯で退散。即就寝。
【2022.10.24 カナダ・オンタリオ滞在】Collective Arts Toronto...
火曜日にハミルトンのCollective Artsに行くことになっていたので月曜に前ノリをということで今日は移動日です。その前に、Budvarとのコラボレーションの仕込みもあるしLucやみんなに別れの挨拶をしにGodspeedへ。 朝の4時から仕込みの準備でブルワリーに来ていたというLucはお疲れ顔でBudvar御一行と話していて、仕込みは森君が一人で行っています。彼らや鳴岡さんたちに挨拶をし、Collective Artsのトロントのブルーパブに寄ってからハミルトンに向かうんだとLucに伝えると、「あそこのヘッドブルワーのJeffは友達だから電話するよ」と。しかし残念ながら彼はオフでした。気を取り直してバスで向かいます。場所はBellwoodsブルーパブから割と近い、やはり街の西側。 Collective Artsといえばもはやオンタリオ州を超えてカナダを代表するブルワリーと言ってもいいでしょう。作るビールはIPAとサワーを中心に、トレンドも程よく取り入れつつも味が濃すぎずややドリンカブル。ソリッドな定番ラインナップがありつつ定期的にリリースされる限定品でその時々の新しい要素を入れてきます。インポーターの僕たちが小さいので存在感が分かりにくいかもしれませんが、間違いなくカナダ代表です。ヨーロッパのビアフェスにもよく招かれているし、世界の最前線のトップブルワリーとのコラボレーションも盛ん。同業のインポーターからも「〇〇のイベントで会ってそのあと一緒に飲みに行った」とかちょくちょく話を聞きます。6月にNYCに行った時もBrooklynはWilliamsburgのWhole Foodsや高級グローサリーストア、ボトルショップなどで彼らの缶がGrimmやFinback、Other Halfなんかのローカルのブルワリーと並べて陳列されるのをよく目にしました。 Bellwoodsのところでも書きましたがアメリカってトラディショナルなヨーロッパ物を除いてインポートの需要が低いせいか、インポートのモダンクラフトブルワリーの商品をあまり見かけません。NYCで見るのはMikkeller, Omnipollo, To Ol, Evil Twin, Pohjala, De La Senne, Dieu Du Ciel, Collective Arts, Bellwoodsくらい?BellwoodsやCollective ArtsはLAでは見ないしエリアによると思いますが。Brew Dogはオハイオで現地生産しているので中西部では見るのでしょうがいずれにせよインポートとは違うし。まあとにかく激戦区のNYCでも戦えている数少ない米国外のモダンクラフトブルワリーであり、国際的な知名度も抜群なのです。 そんな彼らはトロント近郊のハミルトンという、鉄鋼業で知られる人口57万人の街に本拠を構えておりますが、2年前にトロントのダウンタウンに小さなブルーパブをオープンさせたのでした。Instagramでチェックする限りここオリジナルのスモールバッチも色々リリースしているし面白そうだなと。で、到着すると外からもわかるカラフルな壁画が描かれた可愛らしい建物が。まだ午前中ですがすでに外のパティオで飲んでいる人がいます。中に入ると壁には大きな絵がいくつか飾ってあり、カフェっぽい明るく洒落た内装です。タップは20くらい?そして小さなブルーハウスがあります。早速タップリストをみるとほとんどがここで作られたオリジナル!見たことのないビールばかりです。 お得意のIPAやサワーももちろんありますが、Czech Lager2種にDortmunder、Traditional Hefeweizen, Belgian Saison, British Bitter...
【2022.10.24 カナダ・オンタリオ滞在】Collective Arts Toronto...
火曜日にハミルトンのCollective Artsに行くことになっていたので月曜に前ノリをと...
【2022.10.21 カナダ・オンタリオ滞在】Godspeed
翌日はGodspeedです。Godspeed Breweryを語るにあたっては、オーナー/ブルーマスターのLuc Bim Lafontaineの話をするのが一番でしょう。モントリオールのブルーパブDieu Du Ciel!で2001年にブルワーとしてのキャリアをスタートさせたLucは2007年にヘッドブルワーに就任。彼のいた12年間の間にDieu Du Ciel!はどんどん人気を博し、カナダ国内で最高の評価を得るだけでなく、国際的な名声を得るようになります。その後日本に移住し、うしとらブルワリーの立ち上げに参画する傍ら様々なブルワリー/ブルワーに対して醸造指導を行い、日本のクラフトビールシーンのレベルアップに大きな貢献をした人物であります。 そんな彼がカナダに戻り、新天地トロントにて2016年に立ち上げたのがこちらのGodspeed Brewery。ブルワリー立ち上げ前から噂となり、トロントのクラフトビール界隈はざわついていたようです。そんなブルワー歴20年以上を誇り、Brewer’s Brewerとして業界内でリスペクトされるLucが辿り着いたのはドイツやチェコ、ベルギーやイギリスといった王道のヨーロピアンスタイル。 本当に自分の飲みたいもの、すなわち派手ではないがより洗練され、バランスの取れたビール。素材に敬意を払い最高のバランスをするのが究極の目標だと彼は言います。彼のことを直接知る人も多いでしょうが、物静かで穏やかだが情熱的、細部にまでこだわりを持ち、人との縁を大事にする人物。黒いパンツに黒いシャツ、黒いブーツに黒いハットというブルワーのステレオタイプとかけ離れたスタイルとも相俟ってどこかアーティスティックな雰囲気を醸し出しております。 また、日本の文化に影響を受けている彼は柚子やお茶など日本の食材を使用してビールに彩りを添えております。中でも近年はチェコのビール文化に傾倒。なんと、あのピルスナーウルケルから同社で使われているものと同じ木樽を輸入、この前日に搬入。今後はこちらを使用したピルスナーがリリースされる予定となっているほか、あのBudvarとのコラボレーションも行っております。で、この土日にはBudvarやチェコの大使館関係、チェコのビール原料や機材関係の業者等を招いたイベントが予定されており、この日はその前夜というわけです。 夕方にLucと親しいタヰヨウ酒場の鳴岡さん、やはりLucと親しい白川さん、Brewccolyの筒井さんが到着するというので合流して乾杯をという予定。それまで時間があるのでプリペイドSIMを買うなどしに。ここまで動きっぱなしで身の回りのものなど何も買えていなかったのです。宿の向かいに格安キャリアのお店があり、10分で戻るとの張り紙があったのでドラッグストアに行ったりして再開を待っていたのですが一時間経っても再開せず。痺れを切らしてショッピングモールへ行き無事SIMゲット。と思いきや私のiPhoneはロックされていたようで使えず。。。格安キャリアにしたからロックされてないと思ったらされていましたわ。SIMは現地調達よりも日本のamazonで事前にゲットする方が安いし確実ですね。 で、こちらのモールの近くにLCBO(オンタリオ州政府運営のリカーショップ)があったので覗いてみたんですが、品揃えはあまり面白くないっすね。この州政府によるアルコール類の統制がカナダにおいてビールのみならずアルコール類のシーンにとって功罪あって厄介なようです。 気を取り直してGodspeedへ移動。ここまで訪れたBurdockやBellwoodsブルーパブ、True Historyはトロント西部ですが、Godspeedは東にあります。電車とバスを乗り継いで到着すると、ブルワリーの周りはパキスタン街になっており、西の方の洒落たところとは一味違った雰囲気。敷地もゆったり目に取ってあります。中に入るともうすでに飲んでいるお客さんもそれなりにいますが、鳴岡さんたちを待つまで我慢。 ルークは鳴岡さんたちを迎えに空港に向かっているのでブルワーの森君に工場を簡単に案内してもらいます。森振水君は気付いたら8年くらいの付き合いになるのかな?とにかく彼がビールの仕事を始める瞬間からの付き合いです。あんまり人付き合いが器用なタイプではありませんが、探究心と向上心、負けず嫌いとしつこさは人一倍。紆余曲折あり、散々苦労して掴んだ機会なので応援しております。ブルーハウスは2,500L仕込み、ファーメンターは5,000Lのものが8基、そしてチェコから輸入した4,000Lの木樽がどどーんと鎮座しております。ブルワリーの規模としてはBellwoodsのプロダクションブルワリーより一回り小さい感じですね。驚いたのがブルワリーの綺麗さ。もちろんどこも床や機材は綺麗にしてあるんですが、Godspeedはその上色々整理整頓されていて本当に綺麗です。これを二人で回しているというのだから、Burdockとは違った意味で驚きです。 気づけば5時を回り、店内もかなり賑わってきましたがどうやら渋滞がひどいらしく、Lucがなかなか戻ってこないので仕事を終えた森君とフライングで乾杯。最初はBesutoから。その名の通りのBest Bitterで何も考えずにするする入っていきます。と、飲み終える頃にLucと鳴岡さんさんたちが到着。早速乾杯します。二杯目はOtsukaresama。Buhは以前飲んだものと少し印象が変わっていて、こちらの方が好みでした。Budvarバージョンとも飲み比べしましたがBudvarの方がややどっしりした印象。 残念ながらシェフを探すのに苦労しているらしく、居酒屋メニューは現在ストップしてしまっていたため食べ物はピザを。これはこれで美味しいんですが、やっぱり居酒屋フードが食べたかったですね。日本の味が恋しいとかではなく、Godspeedのビールに間違いなく合うからでありまして。Godspeedのビールは最近のブルワリーのようにライト目に仕上げるのではなくどちらかというとスタイルに忠実なバランス感覚ですが、これが和食に合うはずなのです。というか、ビールだけでなく居酒屋フードと合わせて楽しむコンセプトですからね。 で、実はトロントに来る前から確かめたかったのがフードでして。アメリカのブルワリーって基本的には何もないタップルームでひたすらビールを飲む、フードはフードトラックとかポップアップのフードベンダーから買うのが基本。もちろん食事の美味しいブルーパブもありますが、いわゆるアメリカンな食べ物が主流ですよね?僕たちの取引のあるところがそうなだけかもしれませんが、その点トロントのブルワリーってフードメニューにも工夫が凝らしてあるし、大袈裟なペアリングや流行の食べ物をぶつけるのではなくてデイリー以上スペシャル未満な食事と一緒に楽しむコンセプトを持っていたりするのだなと。ヨロッコの明生さんがダークラガーとサンマという組み合わせを提唱しておりましたが、Godspeedで色々をと試したかったんだよなー。。。ダークラガーも美味しかったし。それだけが唯一の心残りでしたが500mlのマグでひたすら飲み続けて気づいたら12時近くになっていたので退散。というか、当たり前のように500mlで飲めちゃうクオリティの高さとドリンカビリティ。7-8杯は飲んだんじゃないでしょうか。 まあフードに関する心残りはそのうちタヰヨウ酒場さんでGodspeedイベントをやってもらってなんとかしましょうか!
【2022.10.20 カナダ・オンタリオ滞在】 Bellwoods Production B...
翌日はBellwoodsのブルワリー見学を。言わずと知れたトロントを代表する人気ブルワリーです。人気が出たきっかけは当時流行り始めるタイミングでいち早く作っていたゴリゴリにHazyなものを中心とするIPAだと思いますが、Dry Hopped SourのJelly Kingも非常に人気だし、木樽を駆使したファームハウスエールやクールシップを使用した自然発酵木樽熟成のサワーもとても高い評価を得ています。そんな彼らは6月にNYCに行った際もOther Half主催のIPAチャンピオンシップ”Green City”に唯一参戦していた米国外のブルワリーでしたし、Brooklynの街中でもBrouwerij LaneやBeer Boutiqueのような老舗のヨーロッパビールに強いビール専門店で取り扱われたりしています。 アメリカはそもそも一万近いクラフトブルワリーがひしめいており、トラディショナルを除くインポートの需要がそこまで高くない上、激戦区のNYCでちゃんと戦えている数少ないカナダというかヨーロッパも含めた米国外のモダンクラフトブルワリーの一つであります。 Bellwoodsは元々トロントのダウンタウンにブルーパブとしてオープンしましたが、規模が大きくなって北部の工業地帯にプロダクションブルワリーを新設。今回はこちらの見学です。いつもメールでやりとりしているAlyssaと午前中に約束をしていたのですが長旅の疲れで思いっきり寝過ごしてしまい、予定を午後に変更してもらうというハプニングがありつつ、バスを乗り継いで到着すると、アパレル系の工場や倉庫らしき建物がいくつかありますが入り口がわかりません。そこで外にいたBellwoodsで働いているっぽい人に「Alyssaと約束してるんだけど、どこかな」と聞くと「あそこの建物を入って突き当たりを左だよ」と。言われた通りに行くとなんか様子が違う。Alyssaっていうアパレルメーカー?のオフィスだかアトリエだかでした。。。 まあ気を取り直してブルワリーの入り口を見つけて入っていくとAlyssaが待ってくれていました。6月のNYCぶりの再会、ビールをもらって工場を見学。ビールはWhite Picket Fenceをチョイス。これ本当に好きなんですよねー。爽やかなホップの香り、仄かな酸味に控えめなブレタノマイセスのファンクネス。そしてオーク香。全てが主張しすぎず調和して、爽やかに何杯も飲めてしまいます。工場の説明をしてくれたのはブルワーのStephen。昨日はBurdockに行ったんだと言うと、「Mattは仲のいい友達で僕はBurdockの2階に住んでいたこともあるんだ」と。やっぱり繋がっているんですねー。ブルワリーの方はというと、郊外らしく広々とした空間に高い天井。ブルーハウスは確か4,000L仕込み。それなりに大きいですがそこまででもないですね。で、ファーメンターとタンクが大小色々あって、一番大きいもので12,000Lと言っていたと思います。確か。タンクの大きさはそれなりですね。でも工場全体の規模感としてはやっぱりそこまで大きくなくて飽くまでローカルブルワリーって感じですね。そして木樽の方はというとバレル、パンチョン、フーダーと大小さまざまなものが結構な数あります。フーダーは確か4,000Lでそれがピラミッド型に積まれています。一番下が古いビールが入っていて一番上が新しくて、というので「ソレラ?」と聞くとその通り、と。まさに今飲んでいるWhite Picket Fenceがこちらのフーダーで熟成し、ソレラスタイルでブレンドしたセゾンであります。 他にVinesシリーズやFruit Jelly Kingなんかのフルーツを使ったビールに使う角型のステンレスタンクなどがあります。こちらで熟成中のビールをちょっと飲ませてもらいましたがまだ若いなという印象。これからが楽しみな感じです。クールシップは別のところにあるそうですが、基本的にクリーンなビールもワイルドエールも同じ場所で作っていましたね。タンクの使い分けとエリア分け、清掃、消毒の徹底だと言っていたと思います。Motley CruやIntermodalなど彼らのクールシップを使ったビールもとても美味しかったので次はクールシップも見たいですね!工場を出る頃には3時頃になっていたかと思いますが、入り口の売店のところでは工事現場帰りと思わしき格好をしたおじさんが二人、ビールを楽しんでおりました。 で、Alyssaの車でダウンタウンに移動します。車で20〜30分ほどで着いたのはオリジナルのブルーパブ。元々本当に小さなブルーパブだったのが、同じ建物内で拡張を繰り返し、最近一棟借りに近い状態になったとのこと。飲食スペースが拡張されて洒落たカフェのような感じになっています。まだ15時台ですが、店内はそれなりにお客さんが入っています。Burdockがレストランだとするとこっちはカフェっぽいです。普通に街中の洒落たカフェっていう感じの佇まいだし、実際お客さんもビール好きだけではなく、そういうふうに利用されています。食事のメニューもなかなか洒落ていまして、チーズプレートとファラフェルラップを食べたのですがラップがレタスになっているなど洗練されていて美味しかったです。ビールの方はBellweiserからのCat Lady。Cat Ladyは新作のWC IPAですがこれがバッチリ切れていて苦味もちょうど良く、ストライク。美味かったですねー。 ブルワリーも見せてもらいましたがこちらは確か15bblの設備で、スモールバッチのビールを作っているそうです。そういえばAlyssaはハミルトン出身で現在もハミルトンから通勤しているのですが、前職はCollective Artsだったそうで、現在のCollective Artsのエクスポートの担当Scottは彼女の大学時代の友達だとか。繋がっているものですねー。週明けにハミルトンに行くよと伝えるとハミルトンのおすすめをいくつか教えてくれました。
【2022.10.20 カナダ・オンタリオ滞在】 Bellwoods Production B...
翌日はBellwoodsのブルワリー見学を。言わずと知れたトロントを代表する人気ブルワリーで...
【2022.10.19 カナダ・オンタリオ滞在】到着当夜、Burdock Restaurantにて
InstagramのStoriesでも少しアップしていたのでなんとなく気がついている方もいらっしゃると思いますが、10月下旬に2週間ほどカナダ〜アメリカへ行っておりました。勿論インポートの取引先訪問を含めたビールの旅でございます。 僕たちハリーメイがCollective Artsを皮切りにインポート事業を開始したのが2019年9月のこと。Collective Artsは毎年地元ハミルトンで大規模なインターナショナルビアフェスティバルを主催していたので、2019年6月に行って現地の様子を見たり、新規の取引先を開拓したりしようなんて考えておりました。しかし皆様ご存知のように半年も経たないうちに新型コロナウイルスの感染が爆発し、海外に行くことが難しくなってしまいました。まあメールやSkypeなんかでコミュニケーションは取れるし、そうやってコツコツと新規のブルワリーを開拓してきたものの、やはり現地に行かないとなーってウズウズしておりました。しかし徐々にパンデミックも落ち着きを見せ、海外渡航に関する規制も緩くなってきたのでようやく!6月にはアメリカに行き、そして今回は念願のカナダに行けました。 今回のメインの目的地は当ハリーメイの取引先ブルワリーの集中するトロントを中心とするオンタリオ州でしたが、そのほかにモントリオール、アメリカに渡ってニューヨーク州、乗り換えでロサンゼルスにもちょっとだけ立ち寄り。10月は気候もいいしタイミング的にもThe Counterさんより引き継いだGodspeedのチェコイベントがあったりしてピッタリ。気になっていたブルワリーや現地のビール事情などチェックしてまいりました。 LAでの乗り継ぎを含めて20時間近い長旅の末にトロントに到着したのは夜20時。この日は取引先であるBurdockのブルワリーレストランでオーナーのMattと軽く飲もうと約束しておりました。都合のいいことにBurdockは予約していたAir BnBから徒歩10分くらいのところ。Godspeedで働く森君が予定が空いているというのでお店の前で待ち合わせて予定より30分ほど遅れて到着。元々ポルトガル料理店だったというこちらは我々が想像するブルワリーやブルーパブとはちょっと違っていて、ちょいカジュアルなレストランですね。コンセプトとか料理については事前知識があったのですが、想像していたのは飽くまでブルワリーのタップルームとかブルーパブの範囲内のもの。しかし実際は内装や調度品なんかも洒落ていて、普通にデートとかちょっと美味しいもの食べようかって行くようなカジュアルだけどちょっと洒落たレストランで、想像の先を行っていましたね。 テーブル席を通り抜け、奥のカウンター席に行くとMattと営業のAnthonyが待っていてくれました。二人とも物静かで落ち着いた印象です。まずはBloor Lightから乾杯。アルコール度数3.1%のライトラガー(正確にはLagered Ale)。確か米かコーンを使っていたと思いますが、ライトでクリスプ、でもしっかりフレイバーはあるっていうBurdockらしいビール。とある眼鏡屋さんがBurdockをCity Popに例えておりましたが、納得の例えだなと思います。カラフルだけど色彩は淡く、でも輪郭ははっきりした感じでアーバンなセンスを感じさせます。ライトラガーやサワー、ペールエールなんかはもちろんですが、HellesやDark Mildのようなモルティなビールもモルトのふくよかさはしっかり表現しつつライトかつアーバンに仕上げてくるのがツボにハマります。こういうブルワリーってあんまりいないです。まあとにかく、どうやってこういうスタイルを確立したのかが気になっていたのでストレートに聞いてみると、彼らはワインのカルチャーから強い影響を受けており、食事とよく合うビールを追求してこうなったとのこと。やはりそうだったのかと非常に納得しました。 コロナ禍真っ盛りの頃、ビールを飲むシチュエーションはガラッと変わりました。お店、特にビアバーで飲む機会は極端に少なくなり、自宅で普通の晩ごはんを食べながら飲むというのが殆どに。そうすると派手なビールよりもデイリーに飲めて食事の邪魔をしないシンプルなビールがこれまで以上に活躍するようになりました。ビール単体で華のあるものというより、食中酒って感じですね。そんな中、Burdockのビールは本当にピタッとハマったんですよね。そしてBurdockといえばブドウを使用したGrape Aleも大きな特徴ですが、Mattは十年以上前にモントリオールのワインバーで働いていてワインのことを勉強したそうで、ワイン造りに畏敬の念を抱いているのがよく伝わってきました。そんな彼がとても尊敬しているのがナイアガラのワイナリーPearl Morissetteだそうです。少し前に輸入したBumoシリーズでのコラボレーションも記憶に新しいかと。もう在庫はないので気になった方はどこかで見かけたら買ってみてください。Pearl MorissetteはGodspeedのLucからも勧められたし、そういえばGodspeedでオンメニューしている唯一のワインでしたね。こういった話をしていてもMattの真摯で誠実な人柄がよく伝わってきます。 で、ブルワリーを案内してもらいに奥へ。ちなみに手前がテーブル席、入っていくとカウンターがあってその先にボトルの冷蔵庫があり、一番奥がブルワリーとなっております。なのでお客さんの大半はここにブルワリーがあるということに気づいていないそうです。ここで作っていることを売りにしていないのか、とこれもちょっとした驚きですね。ブルワリーの方は1,000L仕込みでタンクも同サイズ。設備もシンプルでサイズも極小です。天井も低くてこの設備がギリギリのサイズ。ほんと、日本のブルワリーと環境的にもサイズ的にもよく似ていて親近感が湧きます。なんとこれを年間200仕込みでブン回しているというから驚き。それでよくあんなにクリーンなビールが作れるなと。 リリース前のビールもいくつか飲ませてもらいました。今度入荷予定のアルコール度数3%のドライスタウトと昨日ドライホップをしたばかりだというSuperfluxとのコラボのHazy IPA。前者はロースト感とボディ感をしっかりと感じさせつつ飽くまでドライでライト、後者はBurdockとしては異色というかSuperflux色の強いゴリゴリのHazy IPAでどちらも美味しかったです。しかしこんな小さな設備でよく輸出に回してくれているよなと思っていたんですが、実は今新ブルワリーを建設中でして。とはいってもいきなり生産量をすごく増やすとかでなく、余裕のある設備にしてゆとりあるペースで作っていくためのようです。特にフラッグシップのTuesdayはLCBOに入っていたりするし、あとラガー系は大量に作ってゆっくり熟成させないと効率悪すぎですからね。何よりブルワー二名で年間200仕込みは無茶っすね。 そういえばMattは伊丹十三監督映画『タンポポ』が大好きだそうで。「映画のラストでついにオープンさせたラーメン屋、かっこいいよね」と。確かにあれは時代を先取りするようなコンセプトのラーメン屋でしたね!で、週明けに建設中の新工場を見学させてもらう約束をしてお別れ。
